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賢く、そして素直に

マタイ福音書10章16~25



「蛇のように賢く、鳩のように素直に」(10:16)

鳩は、貧しい人が羊の代わりに捧げる犠牲として用いられました。
「素直に」とは、「傷がない」という意味です。
いたずらに殉教しようとせず、「賢く」別の場を見つけ、したたかに生き延びなさい。
そして、神の前を傷なく歩みなさい、という言葉なのです。



「地方法院に引き渡され、会堂で鞭打たれる・・・総督や王の前に引き出され・・・」(10:17~18)

これにはマタイ福音書が編集された紀元80年頃の状況が反映されています。
2~3世紀に起こったローマ帝国によるキリスト教徒迫害には、
三つの理由があるとされます。

皇帝礼拝を拒否したこと、
ローマの神々の祭に参加しなかったこと、
売買春や怪しげな薬に手を貸さなかったこと。

つまり、当時の社会で当然とされたことに同調しなかったために、
邪魔な存在として排除されたのです。


戦時下では、ホーリネス教会が弾圧されました。
日本基督教団が成立して1年後、1942年のことです。
主イエスが再び来られる時、すべての人が裁かれるという、再臨信仰を固く守っていたからです。
天皇陛下も裁かれると言うのかと咎められ、治安維持法によって134名の牧師が検挙され、拷問を受けて7名が獄死しました。
そして、 274の教会と伝道所が解散命令を受けたのです。

その時、教団の指導者たちは、
「彼らは、愚かな信仰を持っているのです。わたしたちは違います。解散処分は当然です。」
と言って、見捨てたのです。


朝鮮でも弾圧がありました。
1938年、アメリカとの戦争が始まる前ですが、
日本教会の指導者が
「神社は宗教ではない。国家の祭祀として国民に要求される行為だ。」
と説得しました。

それでもなお神社参拝を拒否したために、大勢の人が警察に連行され、
拷問を受けて50名以上の人が獄死しました。
19の学校が廃校になり、200以上の教会が閉鎖に追い込まれたのです。



日本社会は、人間の命を守ることや人権について、あまりにも鈍感です。
技能実習生制度からは、人権軽視とアジア蔑視が透けて見えます。

クリスマスの出来事、「飼い葉桶の中の幼な子」は、
もっとも弱い者と共におられる神様を示す、しるしです。

アドヴェントにあたって、そのことを覚えたいと思います。
(2018年12月2日)





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