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呼びかける声

ルカ福音書1章5~25

ルカ福音書は「わたしたちの間で実現した事柄」という言葉で始まり、支配者の名「ユダヤの王ヘロデ」や「皇帝アウグストゥス」を記して、歴史の中にその「事柄」を位置付けようとします。
そして、世界を動かしているのは神であり、無名の人々が神に選ばれて用いられることが強調されています。



ザカリアとエリサベトには、子どもがありませんでした。

年老いて妻が不妊であるという話で思い出すのは、アブラハムとサラの物語です。
3人の旅人から男の子が生まれると告げられたとき、「サラはひそかに笑った。」(創世記18:12)と書かれています。
そんなことがあるはずがないと思って、笑ったのです。
やがて子どもが与えられて、イサク(笑う)と名付けます。
こんなうれしいことはないと、二人が喜んで笑うようになったからです。
神が働いて、起こるはずのないことが実現するのです。

年老いて子どもがいないザカリアとエリザベトを通して、神は新しい歴史を始めようとされます。
恐れることはない。」(1:13)
彼はエリヤの霊と力で主に先立って行き、(中略)準備のできた民を主のために用意する。」(1:17)

生まれてくる子は、救い主に先立ってその道を整える使命を帯びているというのです。

 

ルカ福音書は、洗礼者ヨハネの誕生を預言の成就として記します。

見よ、わたしは大いなる恐るべき主の日が来る前に 預言者エリヤをあなたたちに遣わす。」(マラキ書3:23)

ザカリアは口がきけなくなり、エリザベトは5ヵ月のあいだ身を隠します。
沈黙して過ごす期間が、二人には必要でした。

神の言葉が「時が来れば実現する」(1:20)ことを知るためにです。

神の言葉の意味するところが分からない時、待つしかありません。
不安をかかえつつ、沈黙して待つ。

男の子が生まれ、ザカリアの口が開かれます。

幼子よ、お前はいと高き方の預言者と呼ばれる。主に先立って行き、その道を整え、主の民に罪の赦しによる救いを 知らせるからである。これは我らの神の憐れみの心による。」(1:76~78)


神の御子、救い主が与えられるのは、ただ神の憐れみ、神の変わらぬ愛によるのです。
私が立派だからとか、信仰が篤いからではありません。



聖書の言葉が心に迫ってくるとき、

「恐れるな」。
その意味を悟るために、沈黙して待つ。
ただ神の憐れみによって、救い主が与えられた。

この三つを深く味わいつつ、降誕の日を迎えましょう。

(2014年12月14日)

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