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嵐の中で

マタイ福音書8章23~27


「そのとき、湖に激しい嵐が起こり、舟は波にのまれそうになった。」(8:24)

「嵐」という言葉は、「震え」「揺れ」、
別の箇所では「地震」と訳されています。

「激しい揺れが起こった」というのです。

弟子たちが言います。
「主よ、助けてください。」(8:25)



「主よ、救い給え。」
これは、初代教会の礼拝でくり返し唱えられた、祈りの言葉です。

「風と湖とをお叱りになると、すっかり凪になった。」(8:26)

悪しき力を打ち破り、押さえつけることができるのは、神だけだ。
風と湖を鎮めたこの方は、神の子だ、と語っているのです。

奇跡物語は、受け止め方を間違えると、とんでもないことになります。
主イエスは、あらゆる天変地異を制御する力をお持ちの方だ、
だから主イエスに従っていたら何の心配もないとか、

逆に災害にあうのは神の怒りに触れたのだとか、

そういう考えにつながることがあります。



自然の脅威を前にして、被害にあわせないでくださいと祈るのではなくて、
不思議な自然の法則が働いていることを知って、
謙虚に確かな教訓を得ることが大切なのです。

先週、「エルピス熊本」を訪ねた時に、阿蘇を通って行きました。
驚いたことに、ロープウェーの駅舎の屋根や壁に大きな穴が空いていました。
大きな噴石が飛んできたのでしょう。
たとえ噴火しても噴石が飛んでこないと計算した場所に駅舎を建てたはずですが、廃墟になっていました。

福島の原発も、絶対安全だと胸を張っていたのに、大惨事を起こしました。

わたしたちは、自然を前にして、傲慢な考えを捨て、謙虚にその力を認めることが求められるのです。


「なぜ怖がるのか。信仰の薄い者たちよ。」(8:26)

「信仰の薄い」はオリゴピストスという言葉で、オリゴスは小さい、ピスティスは信仰、信頼、真実という意味です。

わたしをまだ信頼していないのだな、という言葉です。

わたしたちは、悪の力が世界を圧倒しているかのように思い、希望を失ってしまいます。
しかし、神に逆らう者は必ず滅び去り、悪の支配は必ず終わる、そう預言者はくり返し語りました。




主イエスが風と湖を鎮められたことは、風と湖を荒れ狂わせている悪魔的な力を打ち破られたことを象徴しています。
世を支配しているかに見える悪魔的な力を、必ず主は打ち破ってくださる。
だから、主イエスが乗り込む舟に従って行こう、と招かれているのです。
(2018年9月30日)





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